ない借金返済 債務整理|( ) 前記第2,1の認定事実に上3 記認定事実を併せ,昭和24,25年当時に

借金返済の混乱期に債務整理ではなくJと誤って記録されている こと,業務センター保管のマイクロフィルム化された原告の被保険者台帳 の記録も,適用事業所がF営業所でではなくD営業所とされた上,その被保 険者期間(昭和25年12月9日から昭和26年2月1日まで)は,大手 前事務所等の被保険者名簿に記載された同営業所に係る被保険者期間(昭 和25年10月1日から昭和26年2月1日まで)と異なっていること等, 原告に係る被保険者記録の正確性に疑問を生じさせる事情が存する。」
損害
賠償
請求


請求が認め られるためには,常に公務員の違法行為の時期,態様等が厳密に特定され ることを要するものではなく,ある程度概括的であったり,択一的であっ ても許されることがあるとしても,本件の場合,行為の時期,行為主体及 び行為態様の点で余りに漠然としすぎており,同項の責任の基礎となる公 務員の違法行為として認めるに必要な特定を欠くというべきである。
なお, 昭和24,25年当時,原告の被保険者記録に関し,社会保険出張所等の 職員らに記載ミス又はチェックミスがあったと仮定しても,それによる被 告の損害賠償債務は,除斥期間の経過により消滅しているといわざるを得 ない。
イしたがって,昭和24,25年当時における本件裁定期間に係る原告の 被保険者記録の作成管理上の過誤を理由に被告の損害賠償義務を認めるの は困難であり,仮に検討の対象をその後の被保険者記録の機械化の過程の 時期まで広げたとしても,結論は左右されない。
(4) 次に,原告は,原告の被保険者記録について,オンラインシステム上から - 50 - 完全に欠落しているにもかかわらず,西宮及び姫路事務所の職員や16年裁 定に関わった社保庁長官及びその補助職員らは,大阪市内及び神戸市内の各 社会保険事務所に対して照会を行うべき具体的注意義務が発生していたのに これを行わなかったため,平成6年時点において16年裁定期間における原 告の被保険者期間の存在を確認できなかったことが違法である旨主張するの で,この点について検討する。
ア前記第3,3( )ウ(ア)a2 のとおり,原告は,老齢基礎年金及び老齢厚 生年金の受給権取得を控え,平成6年1月から同年3月にかけて,G社労 士を通じて西宮及び姫路事務所に対し,原告の被保険者期間の確認請求等 をして調査を求めた際,原告が本件期間以前は仮雇いとしてD営業所で勤 務し,本件期間中は本雇いとしてF営業所において勤務したことを西宮及 び姫路事務所の職員に対して告げており,また,原告が同月7日に確認請 求をした際,当初は原告の被保険者記録(オンラインシステム上の被保険 者記録のことであったと考えられる。
)は見当たらない旨の回答が姫路事 務所からなされたが,その後,原告の求めにより姫路事務所の被保険者名 簿を調査したところ,BのC本社における昭和25年3月1日から同年6 月30日までの被保険者期間が発見され,オンラインシステム上以外にも 原告が被保険者期間を有する可能性を窺わせる事情が生じた。
加えて,前記第2,1(2)イ認定のとおり,平成6年4月18日に原告 が裁定請求した際,業務センターの保管するマイクロフィルム化された原 告の被保険者台帳において,原告が勤務したことがあると主張するD営業 所における昭和25年12月9日から昭和26年2月1日までの被保険者 期間が発見されており,これにより,姫路事務所の職員は,BのD営業所 の存在を明確に認識したといえる。
また,G社労士及び原告が,D及びF 営業所で勤務していたことを西宮及び姫路事務所の職員に対して告げてい たのは前記のとおりである(この点につき,被告は,BのD及びF営業所 - 51 - の存在及び所在が初めて確認されたのは,平成16年に原告が本件封筒を 提出した時点であり,平成6年時点では,原告が自己の勤務地をC本社で あると申し立てるにすぎなかったため把握できなかった旨主張するが,こ れが失当であることは前記第3 ,3(2)ウ(ア)及び同(イ)のとおりであ る。
)。
以上の諸事情に加え,年金が定年退職後等の生活の安定のために必須の ものであり,その年金支給の基礎となる被保険者記録の正確性を維持する ことは極めて重要であって,社保庁及び社会保険事務所職員らは,そのた めに被保険者からの確認請求等に対し真摯に対応することはもちろんのこ と,自ら積極的に正確性の検査・調査を行うことが要請されていると解さ れることを勘案すると,西宮及び姫路事務所の職員は,オンラインシステ ムからの被保険者記録の欠落の可能性が十分に窺われる原告について,そ の勤務時期はともかくとして原告が勤務したことがあると主張するD営業 所の存在が明らかになり,しかも,原告は本件期間の間はBのF営業所に おいて勤務していたと説明していたのであるから,原告に対する関係で, 少なくとも,同各営業所を管轄する各社会保険事務所を把握すべく,原告 に対して同各営業所の所在地を確認した上,これらにつき管轄を有すると 予想される各社会保険事務所に対し,原告の被保険者記録の有無について 事務所間照会を行うべき職務上の義務があったというべきである。
そして, 前記のとおり,社保庁及び社会保険事務所が自らは被保険者記録の正確な 保持を怠っていたにもかかわらず,営業所の正確な所在地や管轄事務所の 特定を被保険者に依存して,被保険者が申し出た勤務地を管轄する事務所 に対してのみ事務所間照会をすれば足りるとするのは妥当ではなく,現に, 前記のとおり,原告については,オンラインシステム上以外にも被保険者 期間を有する可能性が窺われ,結果的にも業務センターのマイクロフィル ムの記載と大手前事務所等の保管する被保険者記録が異なっていたという - 52 - のであるから,少なくとも,神戸市及び大阪市を管轄する全事務所に対し て事務所間照会をすべき義務があったものというべきである。
しかるに,西宮及び姫路事務所は,かかる事務所間照会を行わず,社保 庁長官も,それまでに被保険者記録の存在が確認された昭和25年3月分 から同年5月分,並びに,同年12月分及び昭和26年1月分(6年裁定 期間)のみを被保険者期間であるとして6年裁定を行ったものであり,も しこの時点で西宮ないし姫路事務所が上記事務所間照会を行っていれば, 三宮事務所におけるBのF営業所に係る昭和26年2月1日から同月25 日までの原告の被保険者記録及び大手前事務所におけるBのD営業所に係 る昭和25年10月1日から昭和26年2月1日までの原告の被保険者記 録が発見され,発見された当該被保険者期間(16年裁定期間)について, 被保険者期間であるとして,既にした確認処分が変更された上,被保険者 期間301月を算定の基礎とする老齢厚生年金の裁定がなされたことはほ ぼ確実であったということができる。
イ(ア) もっとも,本件裁定期間については,その後の前記認定の平成16 年に至るまでの事務所間照会によっても結局発見することができなかっ たことからして,上記事務所間照会がなされていれば発見することがで きたとはいえない。


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(イ) 原告は,前記のオンラインシステムからの原告の被保険者記録の欠 落,6年裁定期間のみならず16年裁定期間についても原告の申立内容 に従った形で原告の被保険者期間の存在が断片的に明らかになっていっ たこと,原告の一時退職やBによる保険料の不納付を窺わせる事情がな いこと等から,平成6年当時において,16年裁定期間のみならず本件 裁定期間についても,原告の申立内容に従って被保険者記録を訂正すべ き義務が生じていた旨主張する。
この点について,本件期間における原告の被保険者記録の存在状況を - 53 - 検討するに,昭和24年12月分から昭和25年2月分までは被保険者 記録なし,同年3月分から同年5月分までは同記録あり,同年6月分か ら同年9月分までは同記録なし,同年10月分から昭和26年2月分ま では同記録ありとなっている。
そして,本件裁定期間のうち,昭和24年12月分から昭和25年2 月分については,平成6年当時,社保庁及び社会保険事務所側に上記期 間における原告のBでの就業を裏付ける資料が存在していたとは考えら れず(その存在を窺わせる証拠はない。
),また,16年裁定時と異な り,原告の就業及び保険料の天引きを示す本件給与明細はまだ提出され ていなかったことからすると,本件期間中,原告の一時退職やBによる 保険料不納付を疑わせる証拠がないことを考慮しても,平成6年の段階 では,西宮及び姫路事務所の職員又は社保庁長官等について,昭和24 年12月分から昭和25年2月分までについて,被保険者期間であると して被保険者記録を訂正し又は裁定すべき職務上の義務が生じていたと までいうことはできない。
また,昭和25年6月分から同年9月分までについても,社保庁及び 社会保険事務所側に上記期間における原告の就業を裏付ける資料が存在 したとは考えられず,いまだ原告から本件給与明細の提出もなかったこ とは上記と同様であること,同年5月分までの被保険者期間の適用事業 所がC本社であるのに対し,同年10月分以降の適用事業所はこれと異 なるD営業所であること,D営業所の適用事業所の開始は記録上は同年 10月1日とされており(乙12,22の5・6),同年6月1日当時 は適用事業所ではなかったと窺われること等の諸事情を勘案すると,原 告は本件期間の間はBのF営業所において勤務し,その職務内容も同一 であったこと,6年裁定後に,6年裁定期間のみならず16年裁定期間 についても原告の申立てに沿った形で被保険者記録が順次確認されてい - 54 - ったこと,Bが,本件期間のうち昭和25年6月分から同年9月分のみ をあえて排除して届け出たと解することは不自然であること,本件期間 を通じ,原告の一時退職やBによる保険料不納付を疑わせる証拠がない こと等を考慮しても,平成6年当時において,昭和25年6月分ないし 同年9月分の被保険者期間に係る期間について,原告がBで雇用されて いたことが確認できないと判断することが明らかに不合理であるとはい えないから,西宮及び姫路事務所の職員又は社保庁長官について,上記 被保険者期間の存在を認めて被保険者記録を訂正し又は裁定すべき職務 上の義務が生じていたとまでいうことはできない。
主文 1 被告は,原告X1に対し,金1194万0268円及びこれに対する平成1 6年5月10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 被告は,原告X2に対し,金1194万0268円及びこれに対する平成1 6年5月10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。
4 訴訟費用は,これを33分し,その2を被告の負担とし,その15を原告X 1の負担とし,その15を原告X2の負担とし,その余を原告X3の負担とす る。
5 この判決は,1項及び2項に限り,仮に執行することができる。
事実及び理由 第1 請求 1 被告は,原告X1に対し,金1億4850万3873円及びこれに対する平 成16年5月10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 被告は,原告X2に対し,金1億4850万3873円及びこれに対する平 成16年5月10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3 被告は,原告X3に対し,金1000万円及びこれに対する平成16年5月 10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。


関係法令等の定め

(1) 労働者災害補償保険法(以下「労災保険法」という。)は,業務上の事由又は通勤による労働者の負傷,疾病,障害,死亡等に対して迅速かつ公正な保護をするため,必要な保険給付を行い,あわせて,業務上の事由又は通勤により負傷し,又は疾病にかかった労働者の社会復帰の促進,当該労働者及びその遺族の援護,適正な労働条件の確保等を図り,もって労働者の福祉の増進に寄与することを目的とする法律である(同法1条)。
同法は,労働者の業務上の負傷,疾病,障害又は死亡(以下「業務災害」という。)に関する保険給付等を行う旨定め(同法7条1項1号),業務災害に関する保険給付として,療養補償給付,休業補償給付等に加えて,遺族補償給付,葬祭料給付等を行うこととしている(同法12条の8第1項,労働基準法79条,80条参照)。
(2) 上記の保険給付は,労働基準法(以下「労基法」という。)75条,79条,80条等に規定する災害補償の事由が生じた場合に,被災労働者若しくは遺族又は葬祭を行う者の請求に基づいて行われる(労災保険法12条の8第2項)。
労基法75条1項は,労働者が業務上負傷し,又は疾病にかかった場合において,使用者は,その費用で必要な療養を行い,又は必要な療養の費用を負担しなければならない旨定め,同条2項は,業務上の疾病及び療養の範囲を厚生労働省令の定めに委任している。
労働基準法施行規則35条は,上記委任に基づき,業務上の疾病の範囲を同規則別表第1の2に掲げる疾病とする旨定め,別表第1の2において,業務上の疾病として,業務上の負傷に起因する疾病,物理的因子に起因する疾病,身体に過度の負担のかかる作業等に起因する疾病等に加えて,その他業務に起因することの明らかな疾病を挙げている(同表9号)。
(3) なお,労働者が,故意に負傷,疾病,障害若しくは死亡又はその直接の原因となった事故を生じさせたとき,政府は保険給付を行わないものとされている(労災保険法12条の2の2第1項)。

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前記
前記のとおり,検証委員会の報告においても,被保険者記録のオ ンライン化の際等に被保険者の氏名,生年月日等を間違って入力すること - 49 - があり,それに対するチェック体制も不十分であったこと,社保庁全体と して,裁定時主義等に見られるように被保険者記録の正確性の保持に対す る意識が低かったこと等が指摘されているのであって,これらの事情から すれば,昭和24,25年当時,Bの適用事業所から原告の被保険者資格 取得の届出を受けた社会保険出張所の職員が,原告の被保険者期間の記録 に際し,正確な入力ないしチェックを怠った可能性は否定できない。 しかし,本件裁定期間における原告の被保険者記録の作成管理の過程に おいて,社保庁又は社会保険出張所ないし社会保険事務所の職員らに何ら かの過誤(昭和32年以降の記録事務の機械化等の過程での過誤の可能性 もあり,原告主張の昭和24,25年当時に限定するのは合理的根拠に乏 しい)があったとしても,。その時期,関与した職員及び過誤の態様を特 定することは全くできない。